『唄者の肖像』@キャノンギャラリー

 品川のCANON本社にあるキャノンギャラリーで写真家、高桑常寿(たかくわ・つねひろ)氏の作品展『唄者の肖像』が行われている。今回の題材は、ずばり沖縄の唄者。私でも知っているあの人や、この人。そして、まだ見ぬいろんな人々。

写真家、高桑常寿氏の作品展です。本展では「唄者の肖像」のタイトルのもと、沖縄、八重山宮古で撮影された唄者(沖縄の三味線「三線」を弾きながら唄い踊る芸能者)を記録した作品約60点を展示します。4×5判の大型カメラで人物を真正面からとらえたポートレート作品は、その高精細な映像と相まって、各々の唄者の人柄や人生までも映し出すような力を感じます。

 10年あまりに渡って撮られた写真たちがもの凄い迫力で迫ってくる。というのも一点の写真の大きさがものすごく大きくて、アップで撮られた写真の中の人物の瞳の中に自分が吸い込まれそうな勢いで。毛穴の一つ一つ、髪の毛の一本一本までくっきりと映し出された写真のもつ力と美しさにも、ただただ圧倒される。
 その一枚一枚にじっと対峙して、この写真が切り取った瞬間に閉じ込められた被写体の感情やその場の空気を想像してみる。そのまなざしが見ているものは何か。深い目もあれば、大きな愛に満ちた目、自分を見透かしそうな目、何かを想う目、優しい目、怖い目。

 はへ〜、一通り見終わってなーんか凄い時間を覗きこんで旅した気分だったよ。知ってるあの人や、この人や、その人の写真もあったりしてあまりのUP具合に見ていいのか、見ちゃいけないのか、ちょっとドキドキしちゃったよww(だってさー、毛穴も鼻毛も胸毛もまつ毛も産毛もクッキリ、ハッキリ、パッキリと…)
 帰りに写真集もゲット。

2011年3月31日(木)〜 5月16日(月)10時〜17時30分
キヤノンギャラリー S(品川)日曜・祝日は休み

唄者の肖像

唄者の肖像