組踊ワークショップ@銕仙会能楽研修所

 今日は、沖縄芝居実験劇場主催の「組踊ワークショップ」が青山の銕仙会能楽研修所であったので仲間たちを誘って行って来た。このワークショップは、Blogのはりくやまくさんのところで知りました。いつもありがとうございます。
 銕仙会能楽研修所ってば、あのガラス張りのプラダのすぐそば、カルティエの真ん前なんかにあっていわゆるおちゃれ〜なエリアにございました。さらりまんで無くなってからこーゆーエリアはとんと来なくなってしまったねぇ。アハハハ。関係ないけど代官山の蔦屋書店に暖かくなったら行きたい。暖かくなったらねww

 入口で靴を脱いで2階にあがると客席。階段状の畳敷きに座布団が並べてありました。友人と一瞬「せ、正座で見なきゃなの?マジ?」と顔を見合わせたけど小さく段差があるので普通に座って。ほっww
 横浜能楽堂よりも客席部分はかなり小さい感じですが、舞台はもちろん三間四方で同じで橋掛かりが短くなってる感じ。地謡席に唄三線、鏡板の前のアト座に太鼓・琴・胡弓・笛。あー、そういや横浜能楽堂では地謡席に全員並んでいられたからそこもやや小ぶりなのかも??

 演目は、次のような感じで。

1.老人踊「かぎやで風」 宇座仁一

2.おはなし「組踊とは何か」 嘉数道彦
 組踊が出来た由来の話、舞台の仕様の話、かぎやで風のこと、諸屯の見どころ(三角目とか、相手を抱きしめる手とか)、楽器の紹介。だったかな?舞踊に関する見どころ説明が、観る前にあるのは初心者的にとてもありがたいです。

3.女踊「諸屯」 宮城茂雄

4.組踊衣装着付・解説
 組踊の紅型は染なのに対して、能の衣装は織で染は無いという説明でした。へぇ〜。そういえば能の衣装は分厚くて固い帯みたいな生地だなぁというイメージ。
 上原信次をモデルに能の若い女性の着付けを銕仙会の清水寛二が解説しながらやっていました。琉球の着物が上下の幅を変えずに着付けるのに対して、能は足元が一番幅が狭くなるように逆三角な感じに着付けるということ。裾は上がっていて足の運びは必ず良く見える状態などが違うという説明。襟の処理も良く考えたらかなり不思議な感じ。

 そして、今度はその清水氏に黒朝・大帯・はちまちを嘉数道彦が説明しながら、阿嘉修が着付け。大帯の締め方は初めて観ました〜。かなり長い帯なんですね。スタートは後ろからがミソですかねww
 家に帰ってから忘れないように思い出しながら真似してやってみたけど、ぜんぜん帯の長さがたりなくて。無理やり一周巻いただけでやったらかなり締まりの無い感じで、垂れる部分もチョロってしか出ないし。やってるうちにこれでいいのか自信が全く無くなってしまったのことよ。アハハハ。
 嘉数氏の「このような複雑な締め方を編み出した琉球の人はよっぽど暇だったのでしょうかねぇ〜」ってのには同意。というか、デザイン的にかなり謎であるよ。

 最後に「二童敵討」のストーリー説明を。組踊の構成要素の話はここでだったかな?

5.組踊「二童敵討」
 阿麻和利(あまおへ) 玉城盛儀
 鶴松 佐辺良和
 亀千代 宮城茂雄
 母 阿嘉修
 供 宇座仁一 岸本隼人 嘉数道彦
 きょうちゃこ持 上原信次

 歌・三線 新垣俊道 仲村逸夫 喜納吏一
 箏 池間北斗
 笛 入高西諭
 胡弓 森田夏子
 太鼓 久志大樹

 法政の時と全く同じ配役でしたが、舞台装置が違うからか今日の方が断然面白くて楽しめた。距離も近いし、目線も低いのもかなり加味されてるとは思うけれど。立方の表情も、地謡もよく分かる距離でちょっと冊封氏的目線の位置ってこんな感じだったのかなとか思いながら観ておりました。

 昼ならまだしも夜の宴席だったら、どういう照明具合だったのかしらんとか妄想しながら能楽堂の舞台のライティングはええよなぁと思ったり。クリスマスイブに国立劇場おきなわで「花売の縁」を観た時の張り出し舞台は、舞台上の照明が明るすぎるんじゃないかなぁとか思っていたのだけれど、それは天井部分までバッキリ全部同じに明るいからそう思ったのかな。能舞台は天井部分はやや暗いので落ち着く感じがするよなぁって。妄想族なのでついついそういった益体も無いことを頭の隅っこで考えて、ムフフとなってるオイラ。

 あまおへの宴に入り込んで踊る鶴松と亀千代なんですが、鶴松の含み笑いというか、笑いをこらえている表情と目線に釘づけ!!ww うわー、してやったりというより、あまおへを誘ってるん?きゃー♪(←考えすぎ!笑)
 えー、こないだはそこまで気が付かなかった!距離が近いから分かった?そういえば、母ちゃんと別れるシーンも眉間にシワ系な悲痛な目でしたねぇ。亀千代は、反対に静かな感じで。そういう演出?フムン♪そんでもってあまおへ一派の酔っ払い度は、さらにグレードアップしていた感じがしました。うはははは。面白い。

 今日の伊野波節は、良かったねぇ〜。なんだかうるうる度が高かった。3人とも声の質が似ているからか、唄い方でそうやってるのか途中で唄う人が変わっていっても斉唱になってもスル〜っと一つの世界で。

 なんだか今日も盛りだくさんな感じで、大変面白かった。こういう機会があることにとても感謝です。今回は、組踊を初めて観る友人達も結構いてどうかなぁ〜、愉しんでくれるかなとちょっと思ったのだけど「面白かった!すっかりハマって観ちゃったよ。三線もみんな手もそろってて美しいねぇ」と愉しんでくれたようで誘ってみて良かった。今日のワークショップをきっかけにこっち方面の世界も面白いことあるんじゃないって思ってくれたら嬉しいな♪(なーんて、たかだかまだ経験値一年ぽっちのヒヨコの私が言うのもおこがましさ100万倍ですが…。だって、沖縄では古典=眠い&退屈だからいらないって良く言われちゃうんだもん。マジに。だったら、東京で仲間増やすもん。こっちだとみんな新鮮なものとして聴いて、観るからね。私がそうだったように、今まで全く知らないから新しいものに思えるのだ)

 どーでも、本当にどーでもいいことなんだけどA型なので許してたぼり。今回気になっちゃったのは、お酒を運ぶドリンクボックスの表面にめっちゃ手の跡が付いてたこと。ほんま、どーでもええんやけど、光の当たり具合でそれがめっちゃ見えてしまって、思わず「あぁ〜、それピカピカに拭きたい♪」と思ってしまったのことよ。オイラがいつも三線を拭くのに使ってるとれーしーできっとキレイになるww