紅型 BINGATA−琉球王朝のいろとかたち−

 先週になるけれど、やっとこさサントリー美術館へ「紅型 BINGATA−琉球王朝のいろとかたち−」を観に行って来た。途中、展示替えが2回あったようで私が行った時はもう最後の期間。図録をじっくり見たら、見ていないものが沢山ありました。しまった…。

 9月11日〜10月21日大阪市立美術館、11月3日〜11月25日松阪屋美術館に回るそうなのでチャンスはまだあると言えばあります。大阪・名古屋でしか出ないものも数点ある模様。9月のお彼岸あたりに合わせて実家に帰ろうかなぁ〜。お墓詣りという名目がたつしww(←こんな時ばっかり!!)

 まだあまり良く知らない紅型のことを少し勉強できた気分。まず、あの「型」といわれる染型の細かいことったら〜。浮世絵を生で観たときもびっくりしたけど、あの繊細さは凄い。全部手作業。昔の人たちの手仕事の細かさにはいつも驚かされる。先日、NHK新日曜美術館で放送された「型」作りの場面もびっくりなことがいっぱいだった。「型」自体は見たことがあったけど、どうやって作るのかは知らなかったので。

 そして、カット&ペーストのループの作る妙。カット&ペーストはできるけど、ctrl+Zは出来ないのよ〜んww どれがベースだろうとじーーーーっくり見て染残しとか、色ミスを見つけたりしてみました。ちょっと間違いさがしで見つけた時のヨロコビに似たものがヽ(^。^)ノ
 途中に映像コーナーがあり、そこで制作過程を観ることができて良かった。そーなのかー!!何がびっくりってあの赤が、「コチニール」だったってこと。コチニールと言えば、カイガラムシから作られる赤い染料の代表格。へぇ〜!

 紅型の模様には、沖縄には居ない動物や、育たない植物が意匠にたくさん取り込まれているわけで、その背景を考える(妄想する ;-P)と面白い。その紅型が誰向けだったりも関係あるようで。「大和」や「中国」に対する憧れなのか、牽制なのか。それとも、いいものは、いいいじゃんっていうおおらかな精神性か?

 踊り用の衣装も多数出ていてこれを着て何を踊ったんだろうとか、陽光の下なのか、かがり火の中なのか、そこにどう浮かび上がるかを思い浮かべながら妄想するのも楽しく。うへへへへ〜♪
 昼間見る白と夜揺れる明かりで観る白だとか、模様の浮き上がり方とかは、絶対違うと思うのだ。これは私の妄想だけど、夜のともし火だったら白色には貝の粉とか入れてパール感つまり、輝き感を出してそれを効果的に刺して浮き立たせるようなデザインとかしちゃうんじゃないかな、とかね。顔料染だから可能なハズ。花びらが一面に散ってたら、それが明かりが揺れることによって、それを反射する花びらもゆらゆらと。むふふ〜♡
 紅型でもそういうのやってないのかな?図録をもうちょっとじっくり読んでみよう〜♪
 光と影は、現代人より昔の人の方が繊細に、敏感に感じて表現している気がするのだ。絶対に!まぁ、時間もたっぷりあったしね。

 展示は少なかったけど、筒描という布に直接防染糊を置いて描く方法が大変興味深く。大きな風呂敷とか、あの組踊の背景の紅型幕はこれで描いているわけですな。なるほど。だから、ああいうおおらかな線と絵になるのかなぁ〜と。
 今まで見た組踊の背景もいろんなパターンがあって、それを見るのも毎回楽しみで。上手いとか凄いとかより、そう表現しちゃうんだぁ〜ってのも多くて面白い。写真に撮りたいと思うのだけど、それもできず一生懸命記憶させているが容量小さいからすぐ落ちちゃう。しょぼん。
 あー、今度からスケッチしておこう。

 ってか、筒描やってみたい。

 美術館出口で、やはり散財。上手い構造だわ〜w。サントリー美術館オリジナルのものがいくつかあったので、ちょろっとゲット。後から考えたら、結構高〜い!使いドコロを吟味しないと(笑)
 図録は、大変見ごたえがあってまだこういのを一冊も持ってなかったので、保存版でゲット。図録って印刷、装丁、ページ数、内容を考えるとかなりお得な書籍だと思います。いや、ほんと。

 それにしても、なぜカメに耳みたいなのがデザインされているのかの謎は解けないままである。